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風の輪

Author:風の輪
職員が持ち回りで、その時に思ったこと感じたことを綴っていきます。
【ホームページ】西淀川区障がい者相談支援センター風の輪

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療育で養われた観点で・・・


街のネオンが明るい今日この頃。



どうも、夏以来、二回目の登場のMです。




今日は、身近な方から、たまーに聞かれることでも書こうと思います。
「福祉の仕事に携わってて、私生活で役に立つことってある?」という質問。



その答えは、ズバリ「ある!」でございます。



1つエピソードをご紹介したいと思います。



私の息子の話になるのですが。



長男が幼稚園に通い始めた頃(4歳)の話です。



ある日、帰宅すると、何やらお母さんと長男がもめていました。



お母さん「服の襟(えり)引っ張ったら、伸びるでしょ!離しなさい!」と、長男に必死に注意しています。


長男はというと 「でも・・・嫌やからー・・・」と、固くなに、襟から両手を放そうとしません。


呆れ顔のお母さん、今にも泣きそうな長男。




一体何のやり取りや?と、よくわからないので、お母さんに話を聞くと。

長男が襟元をずっと手で掴んで、離さないというのです。

このような事情のため、「襟が伸びるから、お父さんからも言い聞かせてほしい」というわけです。

私は少し違和感を感じました。



我が法人では、支援における秘伝がいくつかあるのですが、

その1つに「行動には意味がある」というものがあります。



私は、ピン!と来ました。



”これは、長男が単に襟を掴んでいるわけではない!ここに何か隠されている。”と。






さっそく、長男への聞き取りを始めます。


以下、そのやり取りです。




私「ずっと、服の襟掴んでんの?」


長男「うん、掴んでる。」


私「掴んでるんや。掴んでていいから教えてほしいんやけど、襟から手を離したらアカンの?」


長男「離したら・・・嫌やから。」


私「(嫌??)」


私「そうなんや、嫌なんや。何で嫌なん?」


長男「引っ張るから。嫌やねん。」


私「引っ張る?誰かが、襟を引っ張んの?」


長男「うん、引っ張るねん。」


私「それは嫌やなー。それは襟掴んで、守らなあかんよなー。で、誰に引っ張られんの?」


長男「●●くん」


私「●●くん、引っ張るんやー、悪い奴やなー。●●くんは、どこにおる子なん?」


長男「幼稚園」


そうなんです。そういうことだったのです。
話としては、長男は、同じクラスの男の子に、悪ふざけで、襟を引っ張られて、嫌な思いをして帰ってきたと。
やり返せたら、家まで嫌な思いを持ち込む事はなかったのかもしれませんが、「やめて」というだけで、何もできなかったそうです。


「それなら、その出来事をハッキリ伝えたらいいやん!」と、大人の私たちは思ってしまうのですが、4歳の長男からすれば、嫌な気持ちをどう伝えてよいかわからずにいました。


一見、問題行動ともとれる、長男の襟を頑なに掴むという行為は、必死に自分を守ろうとする訴えでもあったのです。



行動の意味がはっきりわかると、それからは早いです。
お母さんに、襟を掴む事情を伝える。(わかってもらえて安心)
襟を引っ張った●●くんには、翌日、先生から注意してもらう。(不安が解消)
2~3日して、気づけば、長男の襟を掴む行動は治まっていました。(襟を引っ張られないようになって、問題解決)


この出来事が、まさに、福祉の仕事(日々の療育)が日常で活かされた瞬間でした。


「お父さんにかかれば、どんなもんだい」と、ちょっと得意になりそうな気分ではありましたが、日々の支援における取り組みの重要性を実感したのでした。


職員M

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